東大他との共同研究の開始

2003年。松本教授らと出逢った青山繁晴先生の愛妻千春博士。
2004年には基礎試錐の事前調査の海底地形図で発見されたメタンハイドレートの噴出跡とされるポックマークを目指して船を出しました。
海洋大学の海鷹丸。船を出したというより、実際は学生らのイカ釣り実習の隙間を塗って佐渡沖で二日間、メタンハイドレートの調査を実施する形で始まりました。
青山繁晴先生が「自分の知らない内に入社していた!」という自身の長男であり現在独立総合研究所社長の青山大樹くんもこの時だけは研究員として乗船し(取締役、秘書、社長による面接が必須だった独立総合研究所にモグリで入社出来た長男はスパイの才能があります)、独立総合研究所からは母子二人が参加しました。
この時、千春博士は魚群探知機でメタンハイドレートの目印となるメタンプルームを探し、その真下にピストンコアリングという筒を打ち込み、見事にメタンハイドレートの実物を採取しました。

この日本海で初の表層メタンハイドレートの採取の様子を青山繁晴先生は講演会などで

「僕らは狂喜したんです!これで祖国は救われる!!青い炎を出してボッ!と燃えるメタンハイドレートを見て研究員と一緒にバンザイしたんです!」

と仰ってますが、"青山繁晴先生はこの他の実際にピストンコアリングにて、メタンハイドレートの実物を採取する海洋調査にもただの一度も乗船したことがありません"し、松本教授が「船の上で火をつけたらダメなんですけど、学生が隠れてつけちゃった」と言いながらも公開したこの時の映像を見ても誰も万歳などしておりません。

また青山繁晴先生は表層メタンハイドレートの事を「コンビニで売ってるシャーベットそっくり!」と言いますが、海底に賦存する物も、船上に引き上げた物も石や氷やガラスのように硬度のある物質であり、間違ってもシャーベット状とは言わないで欲しい、というのが実際に採取してきた研究者の意見です。



2012年までの調査の歴史

その後も東大、産業技術総合研研究所、他大学とのこと共同研究を続ける青山千春博士。国が無視するどころか、経産省傘下の産総研の研究員も毎年のように参加。
国の研究機関も旧石油公団もJOMSTEC(https://www.jamstec.go.jp/j/)
毎年のように参加。一切の邪魔者はいません。隠してもいません。勿論未知の船などによる妨害などはありません。
論文も毎年のように多数公開されており、青山千春博士の研究が妨害されるどころか非常に協力的に研究を続けていました。

2005年7月にも海鷹丸にて再び新潟県へ

また8月にはJAMSTECの調査船「かいよう」

また9月には国の調査船「なつしま 」にて調査。(http://www.godac.jamstec.go.jp/darwin/image/36618/NT05-09_summary_jp.pdf)


2006年7月には再び海洋大の海鷹丸(ut-06航海)、長崎丸(NA-220)



この頃から水産庁管轄の水産総合研究センターからの委託「計量魚探データ解析業務 一式」を落札。4年連続で小笠原海域を中心に水産資源のためのプルーム調査を開始。

2008年7月にも「なつしま」

8月「海鷹丸」

2009年 「海鷹丸」UT-09航海
「かいよう」KY09-05



(明治大学ガスハイドレート研究所HPより)
簡易まとめ

"2003年、佐渡南西沖海域(私たちはここを「上越沖」呼ぶこととした)における在来型石油天然ガス探査(基礎試錐調査)の事前調査中に偶然、海底下数メートルの深度からメタンハイドレートが回収された。日本海の表層メタンハイドレートの「発見」である。資源探査中に発見されたこの事実は「基礎試錐」の報告書でくわしく検討されることもなく、ハイドレート科学のコミュニティーに開示されることもなく、一般に知られるようになったのは2006年(門澤他、2006/石油技術協会誌)である。一方、東京大学の松本(現・明治大学ガスハイドレート研究所)をリーダーとするチームは2004年より上越沖において集中的な海洋地質調査を展開し、この海域を含む複数の場所から多数の表層メタンハイドレートの採取に成功し、これらが、ガスチムニーの海底部分に発達するハイドレートマウンドに集中していることを明らかにした。この成果は2005年国際ガスハイドレート会議(ICGH-5, トロンハイム)で報告され、熱分解起源ガスからなるメタンハイドレート、高いメタンフラックス、多数のメタンプルーム、顕著はガスチムニーなど活発なメタン活動が世界のメタンハイドレート研究者の注目を集めた。" 

この間の研究を纏めた論文はコチラです。
青山先生以外からのメタンハイドレートの詳細な報告、とても長いですが「必読」です。

読むのがめんどくさい!という方は動画での簡単な解説もあります。(https://youtu.be/YIh8FP4nqgI)
論文を読んだ方も必見の動画です。

青山繁晴先生は、この東大他との共同研究を含め、自分の個人借金(3億円)で賄って来たと仰る事がありますが、他の教授らは科研費等国の予算で研究しており、国の公募に当選して政府の船を借りたり、海外から超長尺のコアリングが行える船を借りて国の研究機関とも連携したり、国の予算は学術研究として十分に投入されておりました。
独立総合研究所などの民間研究へはお金が下りていない、というだけなので日本海側のメタンハイドレートは無視されてきた訳ではないことをよく理解しておいて下さい。


青山繁晴先生、および千春博士は表層メタンハイドレートはガスチムニー内に集中して賦存している事を一切説明しません。メタンプルームも殆どがガスチムニー帯でしか確認されておりません。
あくまで、自分達が見つけた(それも事実誤認です。詳しくはコチラ)メタンプルームの真下にメタンハイドレートがある!
十数年間このように言い続けておりますが、実際には様々に研究は進んでおります。

後に行われた独立総合研究所の自前調査では「未知の船」しかも「海外の勢力が日本の調査船を借りてメタンハイドレートを調査している」、日本の国益が妨害された!と青山繁晴先生はなんと地上波テレビ(関西テレビアンカー他)で発信しました。(https://youtu.be/dD_Z1QDoQkE)
千春博士は普通に謎の調査船の事を「海底ケーブルの敷設の為の調査船」と言っています。
これは明らかな作り話です。今まで、何度も何度も学術研究の為に佐渡、富山などへ調査船は何の問題もなく出航し、何の問題もなく調査されております。

独立総合研究所が自前の船で調査した海域は、新潟県佐渡沖の上越海丘。今まで何事もなく安全に散々調査した海域でした。
(青山千春博士による上越海丘のメタンプルームのありかhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography/118/1/118_1_vi/_pdf/-char/ja)
この上越海丘のメタンプルームはここにある、と分かっていながら船を出しています。メディア、そして新藤議員などの国会議員に見せる為調査であり、自前調査ではなくて自慢調査の面はあると思います。
メタンハイドレートについて様々な知見から検証、研究が進む中、ただ単に「(既にそこにある事が分かっている箇所で)プルームを見るだけ」の研究のために国会議員を乗せて海へ出る青山繁晴先生は少し滑稽でもあります。
そして目を輝かせてやろう!やるぜ!と発奮する新藤義孝議員。(https://youtu.be/eqQDYJjy-7o)
不憫です。

青山繁晴先生らの調査は、簡単にいけば「単なる無駄」でもあります。このような調査のみで個人借金3億円を抱えているとしたら可哀想に思えてきます。




松本教授らとの決別

2012年4月。松本教授は東大理学部を退職し、明治大学の特任教授へと就任しました。
ガスハイドレート研究所のラボを立ち上げ、国とも連携して日本海側のガスハイドレート研究の最前線を目指します。

実はこの際に、青山夫妻は松本教授らの共同研究に引き続き参加しようと試みましたが、船に乗る研究員は既に満員だ、と断られます。

2007年には青山繁晴先生は関西テレビ「アンカー」他でメタンハイドレートの話を解禁し、許可を得て今までの共同研究の結果を発表して来ました。千春博士もチャンネル桜に度々参加し、共同研究の内容をなんの妨害もなく発表しております。


青山繁晴先生によるメタンハイドレート分布図

青山繁晴先生は、こんな分布図を関西テレビ「アンカー」で自ら描き、こんなにあるぞ!と紹介しました。

この様子を見ていた共同研究者達は「メタンハイドレートの安定条件などの基本的な事も分かってない!」
と絶句しました。

当時共同研究してきた研究者は後に青山繁晴先生についてこう語ります。


"事実にはあまり興味はない方のようです。思い込んだことを大声で言い放って、研究者もどきの人々に国の予算を持ってくることが目的のような人に、国のエネルギーの将来を語る資格、資質はありません。科学的事実を理解するには訓練が必要で、学校とはその訓練をする場であったはずなのに、そうしてこなかったんですね。

そして(こういう言い方は差別的かもしれませんが)そのような、事実を受け入れることを面倒に思っている人々に向かって、言いたい放題のうそを並べ、その人々も一緒にいい気分になっている、という状況が見えます。叡智や知的活動を重視する人々は相手にせず、というのが彼のやり方です。それは、そのような人たちを軽蔑し侮辱することで、とても嫌な気持ちになります。"



メタンハイドレートの国を含めた共同研究チームから外された青山繁晴先生及び独立総合研究所は新たな試みを模索します。